スーツのステッチは、スーツの顔ともいえる“襟(ラペル)”部分の印象を左右する大切なデザインです。
普段あまり注目されることがなく、しつけ糸と間違えられることも…実は、襟の端を落ち着かせるために押さえ、型崩れを防ぎ、襟の形を綺麗に保つ効果がります。
ステッチには、手縫いで入れたような“AMFステッチ(ピックステッチ)”と、ミシンで入れる“ミシンステッチ”の2つがあります。
ビジネススーツの標準仕様として使用されているのが、
①『AMFステッチ(ピックステッチ)』。手縫い仕様のステッチは、襟の印象が強く高級感がでます。
英国調・イタリア調のスーツ・カジュアルジャケットにも合わせることができます。ミシンステッチよりも、凹凸感があり、ステッチありの印象も強くなります。基本的に、糸は生地と同色系で揃えます。
▲①生地の色合いで雰囲気も違います▲
ミシンを使用し、目の細かさを調整しやすい、
②『ミシンステッチ』
ミリ単位でステッチの幅を変えられ、襟のコバ(端)に入れると上品に、内側に入れるほどカジュアルさが出ます。フランネルなど、素材に特徴のある生地には、ミシンステッチだとスッキリした雰囲気になります。
▲②写真は、5ミリのステッチ▲******
その他のステッチ
ステッチは、1本線がほとんどですが、2本線で入れる“ダブルステッチ”があります。
主に、素材に特徴のあるデニム生地やワークウェア(ジャケパン)スタイルに用いられることが多いデザインです。
ステッチ風のストライプで、遊び心のあるステッチも。
【1-2】シーン別に変えたいステッチ有り・無し
このように、ステッチにフォーカスして改めて見てみると、デザインの種類も様々あり、ステッチ有り、無しでは、スーツ全体の印象も変わってきます。基本的には、ビジネススーツには、ステッチを入れ“襟(ラペル)”の形を綺麗に見せると、上品で清潔感のある雰囲気になります。ステッチ無しの場合は、全体的にやんわりと落ち着いた表情になるため、フォーマルスーツに使用されることが多いです。
▲(左)ステッチ有り(右)ステッチ無し▲
—スーツ&ジャケットスタイル—
ドレスライクなイメージを崩さないようなステッチの入れ方や、カジュアルなジャケパンスタイルの柄モノジャケットにステッチを入れた時の見え方では違いがあります。合わせるアイテムとのバランスで、ステッチの有無を決めて着こなすと良いでしょう。
ステッチを選ぶときは、ビジネススーツ、カジュアルなジャケパン、冠婚葬祭など、ジャケットを着用するシーンに合わせて考えると良いでしょう。
また、オシャレを楽しみたい方は、糸の色を変えて他の人とは違ったこだわりを加えてみるのもおすすめです。
普段あまり気にしない所かとは思いますが注目するとよりスーツの面白さを深く感じて頂ける事かと思います!
様々なスタイル、仕様に挑戦してよりスーツスタイルを楽しんで頂けたら嬉しいです!
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